昔から「時は金なり」と言われており、この格言は時間の大切さを表しています。
しかし「働く=お金を稼ぐ」ということを別の視点からみると、自分の持っている資源である「時間」を「お金」に換える作業だと考えることもできます。
つまり、そういう意味でも「時は金なり」なのです。
人は自分の持っている「体力」や「能力」などの資源を「労働力」として提供し、同時に「時間」も消費して、「お金」を得ています。
一番分かりやすいのが「アルバイト」です。
アルバイトは基本的に成果・結果などではなく「時間単位」で給料が支払われています。
自分の「時間」と「労働力」を、アルバイト先で消費することにより賃金を得ていますので、職場に行かなければ1円も収入にはなりません。
しかし、労働時間の延長による収入の増加には限界があります。
1日8時間働いている人の場合、睡眠時間や移動時間などを考えると、倍の16時間が限界です。
確かに働く時間が延びれば、残業代など収入増加には確実に役立ちますが、「年収5000万円の人は年収500万円の10倍の時間を働いているわけではない」ことに注目することが必要です。
数年前の最高納税者であるスーパーサラリーマンの清原さん(年収約百億円)は、年収500万円の人の2000倍の収入がありましたが、2000倍の時間を働いているわけではありません。
時間の延長に限界があるのであれば、収入増加には「時間単価」の向上しか残っていません。
それならどうすれば単価を上げることができるのか?
よくビジネス書に書かれている労働時間単価の向上のためのポイントは下記の3つです。
1)希少性のある能力・資格の取得。
医者・弁護士・会計士などの独占権のある資格や、社会福祉労務士・中小企業診断士など、実際の業務に深く関わった国家資格などの取得。
俗に言う「サムライ(士)稼業」と言われる職業ですが、医者や弁護士・会計士などは国からの独占権を与えられているので、安定した収入が得られます。
2)ずば抜けた専門性
ある分野での突出した知識・ノウハウ。
Webシステム構築のテクニックやIT情報管理などがこれに当たります。
広く浅くの知識よりも、狭く深くの知識の方が他者との差別化が容易になります。
オンリーワンの技術を持つことで、収入単価は大幅に上昇します。
3)リーダーシップ
どれだけIT化が進んでも、基本となるのは「人」です。
マネジメント能力と行動力を併せ持つリーダーシップがあれば、自然と良い「実績」を残すことができ、収入単価に繋がります。
上記のいずれにしてもポイントは、『他人に出来ないことをやる』ということです。
日本人は他の人に追従する傾向がありますが、それでは生きていけない時代が来ています。
いかに差別化するための戦略を練り、そのための時間を確保するかが今後数年での大きな差につながるのでしょうね。
コメント