金融庁は今年の春より、外国為替証拠金取引(FX)の規制を強化し、投資家が預けたお金の何倍まで取引できるかを示す証拠金倍率(レバレッジ)を、現行の25倍から10倍に引き下げる事を検討しています。
3行でまとめると?
・証拠金倍率を現行の25倍から10倍に引き下げを検討
・実施は2018年春からの予定
・FX業者の自己資本規制比率も引き上げる方針
倍率引き下げの趣旨
今回の倍率引き下げの趣旨は、為替価格が急変した際に、個人投資家が投資していた金額以上の損失を抱えるリスクを減らす事です。
投資していた価格以上の損失など、投資をまだやったことの無い人には分からないかもしれませんが、倍率(レバレッジ)が高い状態で取引をすると、投資した金額以上の損失が発生することがあります。
2008年のリーマンショックの時などは本当にすごい状況で、前日の晩までは1,000万円のプラスだったのに、朝起きたらマイナス100万円になっているケースがよく聞かれました。(私もそれに近い経験があります)
レバレッジの上限は現在25倍ですが、これを10倍に引き下げれば、取引に必要な証拠金はそれまでの2.5倍に増えるため、資金に余裕のない投資家は、取引枚数を減らす必要があります。
これは投資家にとってもマイナスですが、FX業者にとっても、手数料が減ることになるためマイナスになります。
また、同時にFX業者の自己資本規制比率も引き上げる方針で、FX業者に自己資本の拡充を求める方針のため、投資家へのサービスに投入するはずの資金が、自己資本に充てられ、サービスが低下する可能性もあります。

麗香
2017年のFX取引金額は約4,300兆円で、前年に比べて17%減ったそうよ。
これは個人投資家が、より値動きの激しいビットコインなどの仮想通貨に流れたからとみられているわ。