幕末に活躍した橋本左内(はしもと さない)が、15歳の時に自分の生き方の模範と志を書き記した「啓発録」を紹介します。
橋本左内とは?
橋本左内は、幕末に志士として活動した武士です。
生涯と業績
橋本左内は天保5年(1834年)に越前福井藩(現在の福井県)で生まれました。
幼少の頃から学問に優れ、緒方洪庵から蘭学(オランダ医学)を学び、越前福井藩主である松平春嶽に仕えて藩政改革に取り組みました。
また志士として尊王攘夷運動にも参加していましたが、1859年(安政6年)の「安政の大獄」により処刑されました。享年25歳でした。
橋本左内は短い生涯を送りましたが、その思想と行動は明治維新を迎える上での土台となり、後の日本の近代化に大きな影響を与えました。
啓発録
1)稚心を去る
・依存心を捨てる
・誘惑に打ち勝つ強い心
2)気を振るう
・人には負けない油断ない心
・気を奮い立たせて集中する
3)志を立てる
・目標をはっきり立てる。
4)学に勉む
・読み書きは手段であって、目的ではない。
これらを通じて真の知識を豊かにし、心を練り鍛えていかなくてはならない。
学問は知識であり手段である。
その学問を生かすのは見識、見識に実行力を伴い胆識となる。
5)交友を択ぶ
・損友はすぐに心安くなるが、自分のためにならない。
益友は気付きにくいが、自分を伸ばすことが出来る。
まとめ
知識→見識→胆識などは、西郷隆盛も同じことを書き残しています。
わずか15才とは思えないほど、現代社会でも通じる内容だと思います。
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