以前読んだ、金平敬之助さんの『ことばのご馳走』に書いてあった話で、非常に印象に残っている話があります。
喫茶店に入って注文する際に、
「コーヒーでいいや」
と注文する人が多いですが、
「コーヒーでいい」
ではなく
『コーヒーがいい』
と一言変えるだけで、注文をする側も受ける人もお互いに気持ち良くなれる、というような話でした。
確かに「コーヒーでいい」と注文している自分に気づかされたエピソードでした。
また営業テクニックとして、
『人は後から聞いたものを重視する傾向があるため、欠点は先に話して長点を後で話すと、後で話した長所の方が強く印象に残る』
というものがあります。
たとえば、
「Aさんは家族思いだが、酒飲みだ」
と、
「Aさんは酒飲みだが、家族思いだ」
では、同じことを伝えているにも関わらず、相手の受ける印象が180度変わります。
これは動詞・否定語が最後に来る日本語特有の効果なのかもしれませんが、同じ話でも、話し方・話す順序一つで相手の受ける印象は大きく違ってくるので、そういった小さな所にこそ気をつけたいものですね。
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