『バビロンの大富豪』とは?

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『バビロンの大富豪』とは、1926年にジョージ・S・クレイソン氏(George S. Clason)が発表した『The Richest Man in Babylon』という本の日本語翻訳で、この本は一般のサラリーマンでも大金持ちになるための秘訣が書かれた本になります。

この本に触発されて、資産形成に取り組み始めた人も多く、有名な著名人としては『金持ち父さん貧乏父さん』の著者であるロバート・キヨサキ氏もその一人です。

他にも影響を受けた著名人も数多くおり、ジェームス・スキナー氏の『お金の科学~大金持ちになる唯一の方法~ 』やピーター・セージ氏の『自分を超える法 』、ジム・ローン氏、ロバート・アレン氏のセミナー情報をまとめた『史上最高のセミナー』 などでも紹介されています。

この本で学べる教えとしては、金持ちになるための一番基本で、かつ一番重要なことが書かれています。

それは、

1)貯蓄をすること(1/10を自分のためにとっておく)

2)お金を守ること(わからないものに投資しない)

3)お金を働かすこと(専門家の忠告に従う)

ということです。


一番目の「貯蓄をすること」については、まずは「自分のために収入の1割(1/10)を使わずに自分のためにとっておく(貯金する)」ことが書かれています。

具体的には『将来の資産と家族の財産を築くため、最低でも収入の十分の一を貯めるならば、黄金は自ら進んで、しかもだんだんとその量を増やしながらやってくるだろう』と書かれています。

ここで一番のポイントは、生活に必要なお金を使った後のお金を貯金するのではなく、まず最初に1割のお金を自分のために取っておき、残りの9割で生活するようにするのがポイントです。

収入の一割を取っておくと聞くと難しい事の様に感じますが、実際は1割のお金を使わなくても生活のレベルはほとんど変わりがないと書かれています。

これは「パーキンソンの法則」でも同じことが言われています。

「パーキンソンの法則」とは、英国の学者、シリル・ノースコート・パーキンソンが提唱した法則で、

『支出の額は、収入の額に達するまで膨張する』

というものです。

他には『仕事の量は、完成のために与えられた時間をすべて満たすまで膨張する』という物もあります。

ちなみに余談ですが、先日うちの冷蔵庫が常に満杯だったので、1.5倍ほど容量の大きい冷蔵庫に買い替えましたが、容量が大幅に増えたにも関わらず、以前と同じく常に満杯状態が続いていて、「こんな身近な事でも、パーキンソンの法則を実感できるんだ」と、妙に納得した経験があります。

余談でした ^^


ニ番目の「お金を守ること」については、「自分がわからないものに投資しない」ということが書かれています。

具体的には、『自分のよく知らない商売や目的、あるいは黄金を守ることに長けた人々が認めないような商売や目的に使われる黄金は、その人間から逃げてゆくことだろう』と書かれています。

これは、世界一の大金持ちで天才的資産運用家のウォーレン・バフェット氏も同じことを言っています。

2000年前後のIT(ドットコム)バブルの時に、様々なお金持ちの知り合いにIT関連株への投資を持ちかけられた際に「よく分からない」という理由で断り続け、ITバブルが崩壊した影響をほとんど受けなかった話は有名です。

それどころか、ITバブルの崩壊で世界的に株価が下がったのを受けて、価格の安くなった優良株を買い増して、さらに資産を大きく増やしました。

ITバブルの時は「バフェットは耄碌(もうろく)してしまった」とか、「お金を持っていてIT株に投資しないなんてバカだ」と一部では言われていたそうですが、バブル崩壊後に、本当のバカが誰だったのかが、はっきりしました。

バフェット氏は、このような状況を例にとって『引き潮になった時に初めて、誰が裸で泳いでいたか分かる(You only find out who is swimming naked when the tide goes out)』と言っています。(ITバブル崩壊の時に言ったのではありませんが)

引き潮=株価全体が大きく急落している時になって初めて、裸=企業のファンダメンタルズやビジネスモデルなどを分析せずに「株価が上がっているから」などの安易な理由で投資を行っていた者が誰なのかが、はっきり分かるという意味です。


そして最後の「お金を働かすこと」については、1)で貯めて2)で守ったお金を、賢く運用することの重要性が書かれています。

具体的には『貯まった黄金がさらなる利益を生むような働き口を見つけてやり、家畜の群れのごとく増やせる賢明な主人となるならば、黄金は勤勉に働いてくれるだろう』と書かれています。

お金を自分の奴隷として、コイン1枚まで余すこと無く働かせることで、お金がお金を生み出します。

このことで一番重要なのは「安定的な収益を生み出すこと」です。

また、ただ単にお金を働かせる(=投資する)のではなく、賢く運用するためにも「専門家の忠告に従う」事の重要性も語られています。

具体的には、『黄金の扱いに長けた人々の忠告のもとに黄金を投資するような慎重な主人であれば、黄金はその保護のもとから逃げようとはしないだろう。』と書かれています。

つまり、パンのことはパン屋に、レンガのことはレンガ屋に、宝石のことは宝石商に聞くこと、という事です。

レンガ屋と仲が良いからといって、レンガ屋に「おいしいパンの見分け方」を聞いたり、パン屋に「価値ある宝石の見分け方」を聞いてはいけません。

「そんなの当然だろう!」と思うかもしれませんが、実際に行うのは難しいことが多いです。

例えば、株式の専門家でもない知り合いや親戚から進められるがままに、値上がりしている株を購入することなどが、この例にあたります。

また、自分が独立してお店をやろうとした時に、友達や会社の同僚に相談し、「リスクが高すぎる」「売れなかったらどうするの?」など否定的な意見を言われて、お店を諦めることなどもです。

起業・独立した事のある友達や会社の同僚なら良いのですが、したことのない人に相談したところで、実際の経験に基づく具体的なアドバイスが得れないにもかかわらず、ついつい相談し、大きな影響を受けてしまいます。

経験・知識のある人にのみ相談し、その忠告に沿って正しい運用をすることで、「金の奴隷になるのではなく、金を自分の奴隷にして働かせる」ことが出来るのです。

お金持ちになりたい人、資産を増やしたい人などには、是非読んでおいてもらいたい本です。